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【レポート】「食品調味料のファンが生まれる場所スナップディッシュ創業者が語る、ファンマーケティングの今と未来」①

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2021.09.17
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今回セミナーでスピーカーを務めたのは、ヴァズ創業者であり、料理写真共有アプリ「スナップディッシュ」の生みの親である、当社代表の舟田。

サービス開始10周年を記念して、日頃ユーザーさんとともに食卓体験づくりをご一緒いただいているメーカー様向けに、食品を取り巻く現在の状況や、今後の展望についてお話ししました。

本記事では、基調講演とトークセッションのサマリーをお届けします!

▼セミナーアーカイブ動画をご覧になりたい方はこちら!
http://vuzz.com/archiveapply20210902

【基調講演】
「食品調味料のファンが生まれる場所スナップディッシュ創業者が語る、ファンマーケティングの今と未来」(ヴァズ創業者 代表取締役 舟田善)

 

SnapDishは、料理に興味のある人達同士がつながるプラットフォーム

図1

このサービスを初めたキッカケは、妻の何気ないひとこと。自分の料理の写真をケータイで撮っていた。理由を聞くと、「友達と料理写真を見せあって楽しんでる」。インターネットを通じて料理をする人のつながりが増えれば、この体験を広げることが出来るのではないかと思って作ったのがこの「スナップディッシュ」。AIでみんなの反応を予測する機能も搭載した。

今では1,600万枚以上の料理投稿をしてもらっていて、たくさんのユーザーに使っていただいている。

メーカーさんとつながることで、食卓の楽しみをユーザーさんとメーカさんと一緒に広げることをやっている。オフラインの体験作りもやっていたが、コロナ禍以降はオンラインでも積極的にやっている。

アプリやWEBだけでなく、リアル、Zoom、YouTubeも含めて体験づくりをしているのが「スナップディッシュ」というサービス。

図2

スナップディッシュはレシピ検索サービスとは違っていて、料理に興味のある人達同士がつながるプラットフォーム。さらにメーカーともつながることで、もともと家の中だけで終わっていた「食卓体験」が、インターネットを通じて拡張されて、今では食卓体験をより良くしていくためのプラットフォームになっている。

図3

アプリの特徴的な機能として、美味しそうに映っているかを採点してくれるAI料理カメラ機能がある。せっかく食卓体験を共有したのに反応がないと、単なるがっかり体験になってしまう。そうならないように、AIの力を使って、撮影する時にみんなの反応を予測して点数化している。この機能は世界で「スナップディッシュ」だけ。みんなとつながった時にちゃんと食卓体験が良くなる工夫をしている。

このような他にはない特徴があるので、AppStoreの無料アプリランキングで総合3位にランクインしたり、Appleさんの年間アプリ賞をいただいたり、iPhoneの広告にアプリを掲載していただいたりしている。

たくさんのユーザーさんに使っていただいているのは、食卓体験をもっと良くしたい!という方が多い表れではないかと思っている。

図4

スナップディッシュユーザーは毎日家庭で料理をする、ごく普通の主婦の方がほとんど。セレブとか、芸能人とか、プロのインフルエンサーとはちょっと違う。

特徴的なのは、食卓体験そのものを良くしていくサービスなので、例えば、ランキングで競い合うこともしていないし、料理の上手い下手を評価したりもしない。投稿の対価にお金やポイントを支払うとかもしていない。なので、完全オーガニックな、投稿、食卓体験がコミュニケーションされている。

ファンマーケティングの今と未来

図5

まずは未来のことを考える前に直近20年間の過去はどうだったか?簡単に振り返ってみようかと思う。

僕は2000年頃オン・ザ・エッジという会社で働いていた。堀江貴文さん(ホリエモン)が社長で、当時はまだ有名人ではなかったが、株主総会にパーカー姿で出て株主から「パーカー社長」と呼ばれていた。若い人が多く当時最先端の技術をどんどん取り込んで発展させていっていた。入社当時は60人くらいの会社が3年であっという間に1000人まで増えていた。

図6

2000年にインターネット普及率が16%、いわゆる「キャズム超え」をして一般層に普及が始まった。

いろんなインターネットサービスが生まれたが、みんな見ているのはユーザー数やPVばかりで、ホームページの向こうにいる利用者や生活者ユーザーの顔は見ていなかった。とにかく集客や販売拡大を見ていた。インターネット業界だけの話じゃなく、自分がかつていた出版社もそうだったし、あらゆる業界でそうだった。

図7

2010年代にはスマホが普及した。最初はガラケーが勝つと言われていたが、結局ユーザー体験がまさるスマホが勝った。

当時、まだリリースしたての「SnapDish」はAppleの米国本社から選ばれて、iPhone4の広告上で紹介されていた。

2010年代はまさしく、スマホ・ソーシャルの時代。それ以前の検索の時代は検索をどんどんして情報を見て楽しんでいるっていうのが主流だったが、スマホ・ソーシャルの時代になると、自分自身でインターネットに参加して直接情報を発信し、そしてお互いにつながるということが起こった。

図8

では今はどうかというと、コロナ禍の影響が非常に大きい。これまでリアルの世界でししかできなかった生活や仕事がリモートでもできるようになって、急速に社会が変化している。

今までよりもありとあらゆるネットがシームレスにつながるようになってきた。

ではこの先どうなるか?20年で大きな変化があり、スピードも非常に早く誰も予想しなかったことが次々起きている。この先20年も予想がつかないような大きな変化が、けっこうなスピードで起こっていくことが予想される。

スナップディッシュが軸足を置いている「ファンマーケティングとは」?

図9

日本では2010年から人口が減少。メディアがリーチできる人数も年々減少しこれからも減るだけ。一方、インターネット普及で情報も爆発的に増えて、情報真偽の見極めもどんどん難しくなっている。そういった中で家族、友人、知人の情報の信頼度が高まっているのが現実。

こういう変化によって従来のような新規顧客の獲得や集客だけでは、どうしてもマーケティングの効率が悪くなってきた。

図10

売上のデータを見ていると大部分を一部のヘビーユーザとかファンが占めていることに気づく。人数がどんどん減って行く社会ではヘビーユーザー1人失うと売上に対するマイナス影響もどんどん大きくなる。

ご飯を食べる人の数というのがこの先、2分の1、3分の1に向かって減っていく。今後どのようにして売上を伸ばしていくか?

図11

これらの売上が伸びる構造をシンプルに分解すると、より多くの人に使ってもらうのが難しくなっていくのであれば、一人の人に今まで以上にたくさん使ってもらうしかないとわかる。

買い物だけの話じゃなくてインターネットサービスでも全く同じ事が起きている。ユーザー数は伸び続ける事はもうない。新規ユーザー増え続けるのはもう物理的に不可能。なので繰り返し繰り返しできるだけ長く使い続けてもらうということがとても大事になっている。

より多くより長く使ってもらうためには、より好きになってもらうしかない。好きになってもらうことの重要性が高くなってきていると言える。

図12

インターネットサービスも直近20年で大きく変化していて、ユーザー数だけ見ているところは早晩頭打ちになった。多くのメディアではすでにユーザー数を減らし始めている。

ちゃんと好きになってもらってどれだけ繰り返して使ってもらえるか使い続けてもらえるかが一番大事になっている。インターネットサービスだけではなくてどの業界でもそうしていかないと売上を伸ばすことが難しくなっている。

SnapDish自身の経験から言えること

SnapDishでは早くからファンを大事にして、サービスづくりをしてきた。我々のファン作りの経験がみなさんのファン作りの参考になればと思ってご紹介したい。

SnapDishの始まりは家庭の中の出来事、家族の何気ない行動を見ていた時の小さな気付きからサービスが生まれた。家族の行動を見ていって頑張って料理を作っても、家の中だけだとちゃんと反応がないとか、おしゃべりできないとか食卓体験か十分でないという問題があるということに気づいた

だから、写真を撮って携帯の画面を友達に見せあったりおしゃべりをして、家の外に食卓体験を持ち出して、食卓体験をちょっとでも良くしようと行動していた。

図13

 

これをリアル世界だけじゃなくインターネットの世界にまで拡張できれば、気兼ねなく、いつでもどこでもおしゃべりができて、誰でも簡単に食卓体験を良くしていくことができることに気づいた。

これは2013年のユーザーさんとのお花見会、サービス開始から1~2年後くらい。直接ユーザーさんの声を聞いていた。当時からユーザーさんの様子を見るということをひたすら続けていた。最初の頃はユーザーさんの投稿はすべて見ていた。どんどん交流が増えて、それでも寝る間を惜しんでとにかくユーザーさんを見続けていた。

図14

最初の家庭内の気づきから始まり、その後はユーザーさんをひたすら見続け、サービスの改善をひたすら続けていくうちに、繰り返し使ってくれるファンが集まっていって、走りながらサービスとしてのポジションや価値が定まっていった

インターネットを通じて毎日の食卓の体験を良くしたい、というユーザーさんの気持ちがあり、それを実現するためにファンの声を聞きながらサービスを磨いてきた。

最初は広告を控えていたが・・・

サービス開始当初、広告っぽいと受け止められるコンテンツは、できるだけ控えていた。当時主流だった広告バナーを出しても実際ユーザーさんには喜ばれなかった

図15

ユーザーさんの会話を見ていたら、もともと食卓の話題としてメーカーさんの商品の話はちょこちょこあった。「これ美味しいね」「これ好き」「これいいよね」とか「何使ってるのー」「どう使ってるのー」とか。

なので一度、クライアントさんの商品を10名くらいに使ってもらったところ、どんどん投稿し始めてそれに巻き込まれて他のユーザーさんも「私はこう使ったよ」などの、新しい交流が生まれていった。商品についての好意的な会話がどんどん広がっていった。

図16

商品を体験して食卓を共有して、さらに交流すると好きになってもらえる。生活者同士のつながりの中で、その商品のファンになってもらえる。そういう新しい価値がSnapDishの中に生まれていった。そしてそれがSnapDishのユーザーさんにとって使い続ける楽しみと一つにもなっていることが発見できた。

図17

メーカーさんの課題である「好きになってもらえる」ことと、SnapDishの食卓の体験や交流を通して好きになるというその価値がマッチすることによって、「ファンマーケティング」という価値でビジネスとして成立するようになった。

我々スナップディッシュ自身がファンを作れたのは、ユーザーさんである生活者を見続けることで「つながりの価値」に気付くことができたから。そしてそのつながりがあるからこそ、メーカーさんもファンを作ることもできた。

未来を見据えてどうすべきか

図18

DX(デジタルトランスフォーメーション) でデジタルによる価値の変革が盛んに言われている。ざっくりいうと「買った後もつながり続ける時代」。以前は、生活者が商品を買った後にどう使っているか、わからなかった。それが、生活者の情報発信により見えるようになって、データとしても使えるようになった。

買うだけでなくサービスとしてつながり続けることができるようになってきた。

図19

生活者の興味関心は、今後さらに、多様化、細分化していくと予想できる。

テキスト共有の twitter に始まり、画像のInstagram、短い動画のTikTok、どんどんつながりが細かくリッチに、リアルタイムになっていっている。情報量はまだまだ爆発的に増え続ける。

一方で生活者の時間は増えないので、より厳選された情報とだけ接触するようになっていくと予想できる。

興味関心は分散されて細分化されていくと思う。自分にマッチしない、楽しくない、あるいは価値を感じられない、情報・商品・体験は取捨選択されてどんどん淘汰が進んでいくということが起こると思っている。

図20

技術的な変化はどうか。おそらく10年前に今日こうなっていると当てた人はいないのではというくらい予測は難しい。本当にわからないが、例えばメガネやコンタクトで視界に映像を投影できるようになっている可能性があると思う。

さらに AIの進化は止まらない、画像合成なども高度化していく。現実世界の上にレイヤー、かぶせるように投影するということが違和感なくできるようになっていくかもしれない。

そうなってくるとリアルとデジタルの融合はこれまで以上に進んで、実際目に見ているものがリアルなのか、デジタルなのか、見分けもつかなくなるし、見分けること自体がそんなに重要でもないっていうことになるんじゃないかと思う。

図21

そうなってくると買い物体験も当然変化していくと思う。スマホの登場で店頭で検索するということ自体はできるようになったが、まだまだ面倒くさい。最初は便利だと喜んでいた検索も、最近では検索するのも面倒くさいみたいになってきている。

このあたり、もっとリアルな体験とデジタルの体験がシームレスになって、より便利になっていくんじゃないかと思っている。

図22

そして食卓について。今はデリバリーも増えて、栄養を摂るだけの完全食と言われるような商品も出てきている。時短合理化を突き詰めて、とにかく手早く、安く、安全でおいしいものを食べるという軸がある。

その一方で、食卓や料理が趣味化、あるいは、エンターテメント化していく軸もあると思っている。 

ただ手間をかければいいということではなく、毎日の料理や食事がより楽しくなる、そんな体験自体を楽しむ人も増えていくんじゃないかと思っている。この辺は両極化が進んでいくかもしれない。

我々のユーザーさんを見ていると、食材や調味料というのは単に「料理に使うもの」というだけではなく、その後の食卓体験を良くしてくれる大事な要素になっている。

 なので、その楽しみをちゃんと提供していくのが使い続けてもらうための重要なポイントをになってくると思っている。

まとめ:すべての価値はつながりの中に置かれる

図23

あらゆる価値がつながりの中に置かれていくようになると思っていて、つながりの中にないものは世の中に存在しないぐらいになるかもしれない。

そのつながりは、どんどんデジタル化されていき、デジタル上で行なわれていく流れは変わらない。

そんな中、変化の激しい何が起こるかわからない社会では、企業にとっては生活者とのつながりが強みになって、生き残るための生命線になってくる可能性がある。

インターネットサービスはまさにそう。 SnapDishが変化に対応するためにしてきたように、生活者とつながって「交流の中で生まれる価値」をちゃんと見ていく。それを見逃さない。

これがメーカーさんにとっても変化に対応して生き残っていくための強み、最大の武器なるんじゃないかと思う。インターネットも既にそうなっている。

図24

 もちろん例えばアンケートに答えが書いてあればいいが、必ずしも生活者が答えを知っていたり、ちゃんと言語化できているわけではない。

 なので未来は我々自身が見つける必要があるが、生活者とのつながりがないと、手探りでやったり、自分の思いつきだけだとかなり限界がある。だから、生活者とのつながりの中から我々自らが答えを導き出すということが大事。

 ただそうは言ってもメーカーさんが自社だけで生活者とつながり続けるのは結構大変。SnapDishは食卓料理の分野でちゃんとつながる支援ができるので、SnapDishも一緒になって生活者の方と向き合っていけたらいいと思っている。

 後半トークセッション 「成熟した食品調味料市場で選ばれ続けるために、10年先も愛される生活者との関係構築の秘訣とは?」へ続く!

 ▼お問い合わせは以下フォームよりお気軽にお寄せください。

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